「その他社会問題②(後継者不足、過疎化)」

過疎化と後継者不足に歯止めをかける地方創生

日本は年々、少子高齢化が加速しています。政府発表のデータを見ると、出生数・出生率は、1970年代半ばから減少が続いています。また、現在の人口減少は今後も加速する見込みです。人口減少数や人口減少率は、都市部と各地方によって異なります。都市部の一部地域では、人口増加が予測されます。一方、地方の市町村では、人口規模が小さくなるにつれ、人口減少率が高くなる統計が出ています。

そして現在、地方を中心に過疎化が進んでいます。首都圏東京への人口集中は、外国の複数の都市と比較して、非常に高くなっています。東京圏への転入超過数は、20歳から24歳代と15歳から19歳代が大部分を占めています。進学や就職という人生のステージがきっかけとなり、転入が増えていると考えられます。

人口が都市部に集中する傾向になるのは、地方の雇用環境が1つの要因として考えられます。

例えば、自分の地元では希望の職種がないから都市部で就職したというケースをよく耳にします。人口減少している地域では、そこに雇用環境の問題も重なり、悪循環に陥って過疎化に拍車をかけているのが現状です。

東京一極集中と過疎化・後継者不足

同データによると、東京在住者の40%が今後地方への移住を予定している、もしくは検討したいと回答している一方で、移住にあたり考える不安の上位は、「働き口見つからない」、「日常生活の利便性」、「公共交通の利便性」でした。

このデータから考えると、上にある3つの不安を改善点として何か策を打ち出せば、過疎化対策にかなりの効果を発揮できると思います。地方への移住を検討している人が40%もいるという、ポジティブな結果は注目に値しますし、それを具現化していくために行政が中心となった抜本的な見直しと政策が必要になるでしょう。

また、少子高齢化の影響で、後継者不足も問題になっています。この後継者不足は、都市部も地方も関係なく、日本全体で発生しています。また、芸術・文化・工業・農業・漁業など、その分野は広範囲に及びます。

内閣府の発表によると、日本の食料自給率は、基準年度となる平成25年度ではカロリーベースで39%でした。これを平成37年度には、45%に上げることを目標としています。

一方、日本の農家の60%は65歳以上であり、かなりの高齢化になっていて、35歳未満の後継者候補層は5%未満です。日本の食料自給率を上げるためには、農業・漁業分野などの食にかかわる分野の後継者不足改善も急務となります。

都市から地方へ、過疎化と後継者不足を止めるために

政府も何もしていないわけではなく、色々な対策に乗り出しています。

例えば、農業分野に就職意欲がある求職者が、人材・後継者を必要としている農業法人などでの研修を支援する「農の雇用事業」や、農村での活動や移住に関心を持つ都市部の人たちと人材を求めている農村を結び付け、農村での実践研修を行う「田舎で働き隊!」という事業があります。

また、農業分野に限らず、過疎化や後継者不足の対策として、政府は東京一極集中を是正して地方の人口減少に歯止めをかけ、「ニッポン一億総活躍プラン」にもつながる日本全体の活力を上げることを目指した「地方創生」という政策を打ち出しました。

この地方創生は、「情報支援の矢」、「人材支援の矢」、「財政支援の矢」の3つの柱をもとに取り組みが進められています。最近話題のふるさと納税も、この地方創生のもとに行われている政策の一つです。

また、2015年度を初年度として「まち・ひと・しごと創生総合戦略」も打ち出されました。これは、仕事が人を呼び人が仕事を呼ぶ好循環を確立し、その好循環を支える町に活力を取り戻すことが目標です。

この戦略のカギが、①しごとの創生、②ひとの創生、③まちの創生です。

 

政府の打ち出す戦略がうまく機能し、日本人が日本中どこでも好きな土地で活躍できる、そんな明るい将来が来るといいですね。

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