2017年 6月 の投稿一覧

「本、雑誌の紹介」

地球温暖化の「不都合な真実」

2017年1月20日、第45代アメリカ合衆国大統領にドナルド・トランプが就任し、新政権が発足しました。

トランプ大統領の言動は、選挙中からアメリカはもとより世界中から注目を集めていましたが、大統領就任後も毎日のようにニュースで何かしら話題になるほど、その注目度は健在です。

過激な発言や大統領令の発令など色々なことを巻き起こしていますが、その中で、前オバマ大統領の政策批判もよく目にします。前オバマ大統領政権時代に環境保護の理由で却下されていた「キーストーンXLパイプライン」と「ダコタアクセスパイプライン」の2つのパイプライン計画を認める大統領令に署名しました。

このパイプライン計画は、環境保護団体や先住民から激しく反対されている計画です。また、トランプ大統領は、環境保護局(EPA)に対して大幅な予算削減と科学的データの取り扱い変更を計画している報道があり、物議を呼びました。トランプ大統領は、地球温暖化について懐疑的です。

手遅れになる前に地球温暖化の対策を

一方、地球温暖化について非常に危惧して活動を行っている政治家がいました。その人物とは、アル・ゴア元福大統領です。

1993年、第45代アメリカ福大統領に就任し、元クリントン大統領政権の下、8年間その職務を果たしました。ゴア氏は、兼ねてから地球温暖化に強い興味を持っていて、福大統領に就任する1年前の1992に、『地球の掟-文明と環境のバランスを求めて-』を刊行し、その本はベストセラーとなりました。内容は、環境問題全般についてゴア氏の見解、人類の文明発展と環境破壊、問題提起、政治的レベル・一般人レベルでどう取り組んでいくべきかなど、今後のビジョンについて執筆された少し高度な一冊です。

 

ゴア氏は、2000年の大統領選に出馬してジョージ・W・ブッシュに敗れた後、政界を退き、環境問題をテーマにした道に進みます。その中の活動の1つが、地球温暖化についてスライドを使って公演することでした。

公演を繰り返すうちに、ある映画プロデューサーから公演で使っているスライドで映画を製作しようと提案があり、その後公開されたのが『不都合な真実』です。この作品は、第79回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞しました。そして、同じタイトルの本も出版されました。

地球温暖化の不都合な真実と私たちの暮らし方

前置きが長くなりましたが、今回紹介したい本は、その『不都合な真実』です。

この作品は、地球温暖化がテーマです。過去の『地球の掟-文明と環境のバランスを求めて-』に対して、ボリュームは多いですが写真を挿入してかなり読みやすくなっています。ただ、メッセージ性は相変わらず強く打ち出されています。

何よりもゴア氏が訴えているのは、

  • 温暖化は、科学だけの問題ではない。政治だけの問題でもない。これは、倫理の問題なのだ。
  • 地球に対する私(ゴア氏)の熱い気持ちとその運命に対する深い懸念をみんなと分かち合うことをめざしている。
  • 私たちが大胆かつ迅速に温暖化の根本的な原因に取り組まない限り、私たちの世界は、次々と恐ろしい破局を体験することになる。

ということです。そして、本書のスライドで目の当たりにする、今まさにこの地球で起こっている地球温暖化の事実を知った時、その受け入れがたい“不都合”な真実に対してただ見て見ぬふりをしていると、いずれ手遅れになり、結果は悲惨なものになると警鐘しています。

その“不都合”な真実を受けいれるのなら、私たちの暮らし方を変えないといけないという不都合が生じ、だからこそ、地球温暖化が抱える問題として、政治的・経済的事情についても言及しています。

この本の特徴は、ただ地球温暖化についてその危険性を誇示するだけでなく、一個人としてできる地球温暖化の改善提案をいくつもしています。また、関連する団体や機関の活動、または関連情報のURLを記載して、読者に訴えているところがすごく印象に残ります。

それだけ、ゴア氏が危機感を持っていることと、みんなで一丸となって取り組みたいという気持ちが全体から溢れて出ています。

地球温暖化について、原因、現状、課題、今後の取り組みがよくわかる本なので、一度手に取り、ゴア氏の言う“不都合な”真実に向き合ってみてはいかがでしょうか。

なお、ゴア氏はこの『不都合な真実』や、以前から行っている講演を通した環境啓蒙活動が評価され、2007年度のノーベル平和賞を受賞しました。

「その他社会問題③(シングルマザー、晩婚化)」

日本の晩婚化

近年、日本の少子高齢化が加速しています。2017年4月に発表されたデータによると、2065年の日本の総人口は、8808万人と推計されています。ちなみに、2015年の国勢調査では、日本の総人口は1億2709万人でした。

また、厚生労働省の発表では、日本の出生数は、ピークだった1973年の209万1983人以降、減少に転じ、直近の2016年のデータでは98万1000人になっています。かなりインパクトのある推移です。

人生の選択の自由と社会

加速する少子化・出生率の低下の主な原因として、政府は晩婚化の進行などによる未婚率の上昇を挙げています。

晩婚化の背景に、国立社会保障・人口問題研究所の調査結果によると、結婚しない理由のトップは「適当な相手に出会えない」でした。また、それ以外にも結婚に関する意識の変化があります。

自由さ・気楽さを失いたくない」、「結婚の必要性を感じない」という割合も高まっています。さらに、仕事と子育ての両立や、子育てそのものへの負担感が増大していることを指摘しています。

現代社会では核家族化や都市化が進み、子を持つ親、特に母親の仕事と子育ての両立の負担が増大しています。私の周りの子供を持つ女性たちは、往々にして仕事と子育ての両立に悩んでいます。

男女ともに、未婚のメリットの上位を占める理由が「行動や行き方の自由」です。また、「結婚した後で、生活リズム、余暇、お金の自由度が保てるか気がかり」という理由もあります。

女性が仕事にやりがいを感じている中、結婚や出産でそのやりがいを失いたくないといった思いもよく聞きます。昔に比べて女性の社会進出は進んでいるので、職場の構造が結婚に後ろ向きにさせている雰囲気さえ感じられます。

シングルマザーについて

シングルマザーを取り巻く環境においては、政府の支援や社会全体の変化が必要です。

シングルマザーたちが抱えている問題で多いのが低所得です。仕事と育児の両立のため、就労形態にわりと自由がきく非正規雇用で働くシングルマザーたちは多いです。

2011年の厚生労働省のデータでは、離婚前に不就業だった母親の57%がパート・アルバイトの雇用形態で就業しています。正規の職員・従業員として就業している割合は31.1%で、2006年の調査から6.6%減少していました。

シングルマザーたちは就職難に陥っているとの声がありますが、特に小さな子供を持つシングルマザーたちは、就活しても望むような仕事に就けないという問題があります。

 

また、シングルマザー(母)というのは女性であり、多くの女性が美容にも関心がありますし、女性が「キレイでありたい」という想いに年齢は関係ありません。ですが、キレイを保つにも当然ですがお金もかかります。

女性のキレイに役立つ情報をまとめているサイトがありましたので、こちらをご紹介しておきます。

https://kirei-mama.net/

 

こうした問題は、シングルマザーたちだけで解決できるようなものではなく、国が政策として何らかの対策を打ち出し、企業がシングルマザーを雇用しやすい仕組み作りが必要です。

女性の社会進出、結婚のあり方、家族構成のあり方、仕事観、結婚観、女性と男性の役割分担など、私たちの考え方は時代と共に変化しています。しかし、その変化に社会や国の制度が適応していないために歪みが生じて、色々な場面で支障が出ています。

 

安倍政権は、「ニッポン一億総活躍プラン」を掲げています。これに併せ、希望出生率1.8の実現を政策目標に掲げています。そして、目標実現のため関連施策の拡充に取り組んでいます。

政府は、少子化の主な原因として晩婚化を危惧しており、仕事と子育ての両立の負担感を緩和・除去して、安心して子育てができる環境整備を進め、結婚や育児に夢や希望を持てる社会づくりを目指しています。

また、結婚しても離婚するケースが増加しています。離婚率の増加と共に、シングルマザーになる女性も多くなってきています。

これらが早く解消されて、政府が目指す夢と希望が持てる社会に近づいていって欲しいです。

「その他社会問題②(後継者不足、過疎化)」

過疎化と後継者不足に歯止めをかける地方創生

日本は年々、少子高齢化が加速しています。政府発表のデータを見ると、出生数・出生率は、1970年代半ばから減少が続いています。また、現在の人口減少は今後も加速する見込みです。人口減少数や人口減少率は、都市部と各地方によって異なります。都市部の一部地域では、人口増加が予測されます。一方、地方の市町村では、人口規模が小さくなるにつれ、人口減少率が高くなる統計が出ています。

そして現在、地方を中心に過疎化が進んでいます。首都圏東京への人口集中は、外国の複数の都市と比較して、非常に高くなっています。東京圏への転入超過数は、20歳から24歳代と15歳から19歳代が大部分を占めています。進学や就職という人生のステージがきっかけとなり、転入が増えていると考えられます。

人口が都市部に集中する傾向になるのは、地方の雇用環境が1つの要因として考えられます。

例えば、自分の地元では希望の職種がないから都市部で就職したというケースをよく耳にします。人口減少している地域では、そこに雇用環境の問題も重なり、悪循環に陥って過疎化に拍車をかけているのが現状です。

東京一極集中と過疎化・後継者不足

同データによると、東京在住者の40%が今後地方への移住を予定している、もしくは検討したいと回答している一方で、移住にあたり考える不安の上位は、「働き口見つからない」、「日常生活の利便性」、「公共交通の利便性」でした。

このデータから考えると、上にある3つの不安を改善点として何か策を打ち出せば、過疎化対策にかなりの効果を発揮できると思います。地方への移住を検討している人が40%もいるという、ポジティブな結果は注目に値しますし、それを具現化していくために行政が中心となった抜本的な見直しと政策が必要になるでしょう。

また、少子高齢化の影響で、後継者不足も問題になっています。この後継者不足は、都市部も地方も関係なく、日本全体で発生しています。また、芸術・文化・工業・農業・漁業など、その分野は広範囲に及びます。

内閣府の発表によると、日本の食料自給率は、基準年度となる平成25年度ではカロリーベースで39%でした。これを平成37年度には、45%に上げることを目標としています。

一方、日本の農家の60%は65歳以上であり、かなりの高齢化になっていて、35歳未満の後継者候補層は5%未満です。日本の食料自給率を上げるためには、農業・漁業分野などの食にかかわる分野の後継者不足改善も急務となります。

都市から地方へ、過疎化と後継者不足を止めるために

政府も何もしていないわけではなく、色々な対策に乗り出しています。

例えば、農業分野に就職意欲がある求職者が、人材・後継者を必要としている農業法人などでの研修を支援する「農の雇用事業」や、農村での活動や移住に関心を持つ都市部の人たちと人材を求めている農村を結び付け、農村での実践研修を行う「田舎で働き隊!」という事業があります。

また、農業分野に限らず、過疎化や後継者不足の対策として、政府は東京一極集中を是正して地方の人口減少に歯止めをかけ、「ニッポン一億総活躍プラン」にもつながる日本全体の活力を上げることを目指した「地方創生」という政策を打ち出しました。

この地方創生は、「情報支援の矢」、「人材支援の矢」、「財政支援の矢」の3つの柱をもとに取り組みが進められています。最近話題のふるさと納税も、この地方創生のもとに行われている政策の一つです。

また、2015年度を初年度として「まち・ひと・しごと創生総合戦略」も打ち出されました。これは、仕事が人を呼び人が仕事を呼ぶ好循環を確立し、その好循環を支える町に活力を取り戻すことが目標です。

この戦略のカギが、①しごとの創生、②ひとの創生、③まちの創生です。

 

政府の打ち出す戦略がうまく機能し、日本人が日本中どこでも好きな土地で活躍できる、そんな明るい将来が来るといいですね。

「その他社会問題① 高齢化、少子化」」

進む少子高齢化

2005年、ついに日本の人口が減少に転じました。総務省が発表した人口推計によると、2016年10月1日現在の日本総人口は、男性が6176万人6000人、女性が6516万人7000人で、合計1億2693万3000人でした。このうち日本人の人口は、1億2502万人でした。これで日本の総人口は、6年連続の減少となりました。

 

年齢別で見てみると、15歳未満の人口は、1578万人で前の年から16万5000人減りました。

「生産年齢人口」の15歳~65歳未満の人口は、7656万2000人で前の年から72万人減りました。一方、65歳以上の人口は、3459万1000人で前の年から72万3000人増えました。

65歳以上が総人口に占める割合は27.3%で、比較できる昭和25年以来、過去最高となった一方、15歳未満の割合は、12.4%と過去最低になりました。このように、今日の日本では少子高齢化が進んでいます。

日本はこのまま高齢化が進み、2055年には、総人口に対する65歳以上の人口が40.5%になるという予測も出ています。一方、世界保健機関(WHO)の報告によると、1人の女性が一生に産む子供の数「合計特殊出生率」は、日本の場合、1.3でした。

人口を維持するために必要な出生率「人口置換水準」が2.1と言われているので、この数字を見ても日本の人口が減少傾向にあることを物語っています。

国力を維持できなくなる少子高齢化

では、少子高齢化が進むとどんな問題があるのでしょうか。まずは、経済力減少です。経済を支える上では、働ける人の割合がとても重要です。また、働いて積極的に物を買うなど、消費する年齢層も重要です。日本の場合、生産年齢人口の減少で、労働力と消費力・経済力が減少している問題を抱えています。

つぎに、社会福祉です。年金の問題がよくニュースになりますが、現在の日本は、少子高齢化によって、年金を受け取る人口が増える一方、その保険料を払い込む人口が減っているので、資金不足に陥っています。

内閣府のデータによると、2015年は、生産年齢人口に該当する3.2人で70歳以上の高齢者1人を支えていたのが、2055年では、1.5人で高齢者1人を支える割合になると予測され、生産年齢人口の負担が大幅に増える予測が立っています。

日本の社会保障関係費は、2011年で26兆4000億円となり、国の歳出のおよそ3割を占めていました。昨年2016年の秋に行われた財政制度審議会では、社会保障関係費の伸びを5000億円に抑えるよう方針が打ち出されました。

今の高齢者世代は、自分が払った保険料より多い額で年金を受け取ることができますが、現時点で40歳代の世代までは同額年金を受け取ることができ、それ以下の世代は、払った保険料より少ない額の年金しか受け取れない試算が出ています。

さらに現在は、家族と同居せず一人暮らしする高齢者世帯が増えています。これまでは、同居する高齢者の老後をその家族が支えていましたが、現在では、家族に代わり高齢者の老後を国が支える必要が増えています。

このように、高齢化で社会保障費が激増する一方、少子化による生産年齢人口、つまり現役世代の働き手が減少し、経済活動が減速していて税収も減少しています。

少子高齢化を止めて成長し続ける日本へ

安倍総理は、少子高齢化に歯止めをかけ、2055年も日本の人口1億人を維持し、みんなが活躍する社会「1億人総活躍プラン」を掲げていますが、日本の少子高齢化社会構造を抜本的に変えていくには、まずは政府が積極的に改革を進めていく必要があるでしょう。保育所不足の問題解決など子育て支援の取り組み、医療介護、社会保障などたくさん課題があります。

少子高齢化は、日本だけではなく世界各国でも見られる問題です。その中でも、政策によって改善を見せている国があります。

例えばフランスです。フランスは、国が子育て支援する政策をいくつも打ち出し、事実婚や婚外子について、時代に合うよう法律整備が行われました。厚生労働省の統計によると、フランスは1994年の出生率が1.6だったのに対し、政策によって2005年には2.0と増加を見せました。

日本もフランスのような成功事例を参考に、日本に合う政策を打ち出し、少子高齢化の状態を打破できれば、もっと住みやすい国になっていくと思います。